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内水面を憂う [釣場・自然環境]

「良い釣りした!!」次のログで、いきなりマジメなお話でっす。
今週木曜日に宮城で「全国内水面がんばれ大会」が開催されるにあたり、
curtis渾身の意見陳述を、梅酒で酔っ払った頭脳で述べてみたいと思います。

注)文章長いです。チョット極端な意見も含むかもしれませんし、若造が生意気ながら申し上げさせて頂いている風もありますので、ご理解の上、ご一読下さいネ。


北海道で鮭の密漁監視員の方が密猟者に刺される事件がありました。
密猟者の非常識性は記すまでも無い事ですが、監視員の任務の危険性について改めて考え直さねばならないのではないでしょうか。

普通の川で遊漁料を徴収する役割の方々と釣人の間でトラブルが起こった話もしばしば耳にされます。
思いつくケースとしては、現場売りで遊漁券の購入を求めた時などに
「釣りするのに金払う必要ある事を知らない」
「全然釣れないのに金払う必要あるのか?」
「支払った遊漁料がどのように利用されているのか不明確」
ナド等、各種理論にて支払いを滞るという事でしょう。
遊漁料を徴収する側の方も、その支払いの意味をしっかりと説明できない事も多いでしょう。
ナンデだか判らないけどいきなり「払え」と言われても、そりゃ納得できませんよね。

現在、日本の内水面漁業で大きな問題となっているのは、
・外来魚問題
・鮎の冷水病
・カワウによる被害
・鯉ヘルペス
などのようで、これは全国内水面漁業協同組合連合会のH.P構成からも伺える事と思います。
個々の問題について色々な議論はありますが、総じて言える傾向は
「内水面の漁獲に直接影響する事」を挙げつつ、背景には「生態系・ヒトの営みの影響による自然の変化」に起因する事を取り上げているという事でしょう。

内水面の漁獲高は日本全国で50~60億円?とも聞きます。・・・(スイマセン。未調査ですが)・・・コレって「産業」というには余りにも寂しい数字のような気がします。
また、実際に川を歩いていても、一部湖沼や特産地を除き、真に漁業を生活の糧として営んでいる方々に出会うことは、ほぼ皆無に等しい感覚を覚えます。
つまり、一部を除いて「内水面漁業」なんてものは存在しないのでは?と思ってしまうのですよ。
しかし日本の河川の魚類資源は「漁業法」という漁業者を前提とした法律で保護されていて、環境・生態系という観点での保護は少ないのが実態でしょ。
あーあ、つまり川やそれを取巻く森を守る役割を持つべく「漁業者」の実態が「空っぽ」なのですね。

私は、「漁業権」というものを頭から否定するものではありません。
昔から川の魚を獲ってそれを生業としていた。
父祖代々伝わる漁場では、祖先の代から「根こそぎ」獲る事はせずに、必ず次世代に繁栄するだけの種苗は残されるようにコントロールされて来たはず。
それが孫の世代の繁栄につながる事だし、結果的には河川の資源量(魚の量)を適切に保つ事に寄与してきた・・・つまり自然のサイクルの中で、上手に資源を利用してきたのです。
そんな人たちに「排他的に漁をする権利」を与える事は、決して悪い事では無いと思うのです。
憂うべくは現在の漁業権者・・・つまりは漁協の組合員さん達でしょう。
皆さん、こういうスピリッツって持ってますか? 覚えていますか?

既に内水面漁業で生業を立てるという時代では無いとしたら、漁業法上の漁業権者さん達の役割は? また川の自然環境は誰が守るの?監視するの?
この際ですから、漁業権者に川と森の守人としてのレッテルをしっかり与えて、権限と責任所在をはっきりさせる必要があるのではないでしょうか。
そして漁業権者さん自身は役割と責任をしっかり自覚して、それなりの覚悟と誇りと、そして報酬をもってその責務にあたるべきではなかろうかと思うのです。
誰が負担するのか?というと、それは受益者なのです。
受益者とは魚がたくさん居る事で恩恵を蒙る者・・・つまり自然環境として一般市民、そして漁業資源として遊漁者(漁業者の延長上としてで良いのですよ)です。
しかし、H16年の全内漁連総決起集会で宣言されているとおり、また私自身も以前書いているのですが、遊漁には「多面的機能」というものがあり、自然を保持するための役割も大きくあります。
負担の割合は色々と物議を醸し出すとは思いますが、まったく先行きが暗いという訳では無いようなきもするのです。


今週木曜日は全国内水面漁業振興大会なるものが仙台で開催されます。
全内漁連、そして全国の各県内水面漁連、漁協の人々へ。
これからの内水面漁業に何を求め、どんな方向を目指すのか?
「内水面」をどんな方向に「振興」させるのか?
全国大会で、たとえ欠片でも良いからそのビジョンを見せて欲しいと思うのです。

切に・・・。


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