山都町宮古の水そば

福島県会津地方の奥の方、県境まであとわずかの飯豊山塊麓に、山都町宮古という地区があります。
知る人ぞ知る蕎麦の里。地区内30数戸のうち、約半数が蕎麦を食わせる店だという集落です。
水蕎麦と言い、蕎麦本来の味と香を楽しむ食べ方が特徴です。

おすすめの蕎麦懐石セットをたのむと、水蕎麦、普通の盛蕎麦の他、紅葉や蕗の葉など季節のてんぷら、自家製刺身こんにゃく、鰊、などがでてきました。
食う前には、
「水蕎麦なんて味淡そうで、まあ話の種に一度…」
程度にしか考えていなかったのですが、冷たい水に浮いた蕎麦を食ってみると、どうしてこれがなかなかのもの。
つゆの味が無い分、蕎麦自体の味が浮き立ち、美味しいと感じるものでした。蕎麦の質なんでしょうね。
あとうまかったのは、コンニャク。
山葵をちょっとつけただけで食うのですが、こちらもしっかりと味と香がある。
さすがに巷のものとは違います。

これからは雪深くなる所でしょうが、また機会があればリピートしたい味でした。